本記事では、注文住宅の予算オーバーを避けるためのポイントを紹介します。注文住宅の予算がオーバーしてしまう原因はもちろん、コストアップになりがちな箇所やコストを削れる項目なども詳しく解説していますので、ぜひ注文住宅づくりの参考にしてください。
目次
- 注文住宅の予算がオーバーしてしまう原因
- 注文住宅の契約後にコストアップしやすい項目
- 注文住宅のコストを抑えるためのポイント
- 注文住宅のコストを削らない方がいい項目
- 注文住宅のコストは極端に削るのはおすすめしない
- まとめ
注文住宅の予算がオーバーしてしまう原因
注文住宅の予算がオーバーしてしまう原因として、以下の6つが考えられます。
- 希望を盛り込みすぎている
- 住宅ローンの計画を立てていない
- 土地の情報収集をしていない
- 諸費用を把握していない
- 業者との打ち合わせが不足したまま契約してしまう
- 価格の高い施工会社を選んでいる
それぞれ詳しく解説していきます。
希望を盛り込みすぎている
注文住宅は自由に選択できますが、希望を詰め込むとあっという間に予算をオーバーしてしまいます。設備やデザイン、間取りなどの希望を取り入れられるのが注文住宅のメリットですが、自由度の高さが魅力な一方で希望を詰め込みすぎるとその分費用は膨れあがってしまいます。すべての希望を詰め込むのは困難ですが、事前に優先順位を決めておくと予算に応じて希望をかなえやすくなるでしょう。
住宅ローンの計画を立てていない
住宅ローンには頭金や借入限度額などがあり、ローンの計画がしっかりと立てられていないと予算もあやふやとなります。そのため、下記のポイントを抑えながら入念にプランを立てることが重要です。
- 無理のない返済プランなのか
- 自分の借りられるローンの限度額はいくらなのか
早めに住宅ローンの計画を立てられれば住宅に充てられる費用も明確になるため、土地や住宅会社選びと同時に住宅ローンの計画も進めていきましょう。
土地の情報収集をしていない
住宅づくりにおいて、立地がよい場所や地盤が弱い土地は費用も高くなります。とくに毎日の通勤・通学にも影響するため、生活スタイルを考慮したエリア選びをすると便利です。しかし、土地の条件によっては購入費用が大きく異なります。立地(角地 か準角地)やエリアにこだわりすぎることなく、広い視野で選ぶと選択肢が増えて最適な土地が見つかりやすくなるでしょう。
また、地盤が弱い土地は地盤改良で追加費用が発生します。地盤の強さは過去の地盤調査の結果やハザードマップなどの方法で予測はできますが、正確には地盤調査をしてみないと分かりません。地盤改良に費用が必要になると、その分住宅に充てられる予算が減ってしまうため、前もって土地の情報収集を念入りにおこないましょう。
諸費用を把握していない
注文住宅を建てるには、土地と建物代のほかに諸費用が必要です。諸費用の想定できていないと予算をオーバーしてしまう可能性があるため、事前にしっかりと計算をしておきましょう。
諸費用は、以下のような費用が想定されます。
- 不動産取得税
- 登記費用
- 仲介手数料
- 印紙代
- 住宅ローン手数料
- 火災保険料、地震保険料
- 家具家電購入費、引越し費用
- 司法書士への報酬
それぞれ費用の相場は異なりますが、合計すると大きな金額になります。中には現金で支払う費用もあるため、事前に確認しておかないと資金計画が崩れてしまうおそれがあります。最初から諸費用も想定しながら進めておけば、予算の困窮から解放されるでしょう。
諸費用については、以下の記事も一緒に確認してください。
新築一戸建ての費用相場は?費用の内訳や費用を抑えるためのポイントを紹介
業者との打ち合わせが不足したまま契約してしまう
しっかりと希望や意見が伝えられていないと、想像していたイメージと違ったり、施工時のトラブルにつながったり、ということもあり得ます。打ち合わせは、理想の住宅を実現するには欠かせません。契約をする前に費用や間取り・デザインだけでなく、希望とするイメージを共有するために業者としっかり打ち合わせをしましょう。
価格の高い施工会社を選んでいる
住宅会社により、それぞれ使用する建材や工法、価格帯も異なります。標準設備にも差があるため、住宅会社によっては費用を抑えられることもあるでしょう。各住宅会社が得意とするデザインや構法に伴い、間取りに制限が出る場合もあります。いくつかの住宅会社で比較をすると、より得意・不得意としている点が分かってきます。
注文住宅の契約後にコストアップしやすい項目
注文住宅で契約後にコストダウンしやすい箇所は以下のとおりです。
- キッチン
- バス、トイレ
- 床材、内壁外材
詳しく解説するため、予算オーバーしてしまった際に参考にしてください。
キッチン
キッチンは、価格の調整をしやすいです。水回りでは、グレードでの価格の選択肢が多い特徴があります。キッチンのグレードだけでも、100万円単位で費用が変わります。グレードで比較をして予算に応じたものを選択し、施主が施工できる部分は検討するのも検討するとよいでしょう。
バス、トイレ
バス・トイレも同じく、グレードで選択肢が幅広い設備です。メーカー品を使用する、または必要のないオプションは外してしまうのもよいでしょう。水回りエリアを固めたり、1階に設置したりすると費用を抑えられます。
床材、内壁外材
基礎や断熱、耐震性に関わる部分はランクを落とせません。しかし、内壁をクロス仕上げにしたり、部屋ごとの床材を変えたり、工夫次第で費用を予算内に収められます。そのため、建物の建材や床材、内外壁材でもコストダウンは可能です。
また、外壁や屋根も素材で価格幅が広いため、プラン内も素材を選ぶなどリーズナブルな種類を選ぶことで費用の節約が可能です。
注文住宅のコストを抑えるためのポイント
注文住宅を建てる際は、以下のポイントを押さえると費用を節約できる可能性が高まります。ポイントは以下の7つです。
- オプションは譲れない項目のみ残す
- 延べ床面積を小さくする
- 内装をシンプルにまとめる
- 土地のエリアを広げる
- オープン外構仕様にする
- 太陽光発電システムの導入をしない
- トイレは1箇所にする
以下で詳しく紹介します。
オプションは譲れない項目のみ残す
オプションは絶対に譲れない箇所のみ残し、あとから予算に合わせて追加するのがポイントです。利便性・機能性にこだわると、費用も同じように膨れ上がります。最新設備にこだわらないことが、コスト削減につながります。
延べ床面積を小さくする
延べ床面積と坪単価で注文住宅の費用が算出されます。そのため、面積が小さいとコスト節約になります。シンプルな形状にし、凹凸を減らすと建築費用の削減が可能です。屋根のデザインでも費用に違いがあるため、事前に確認してください。
内装をシンプルにまとめる
内装や間取りをシンプルにする選択肢も想定しておきましょう。部屋数や窓の数、階段のイチでも大きく変化します。和室は畳の費用がかかるため、洋室が費用を抑えられます。洋室のみだと、100万円単位で変わることも多いです。
土地のエリアを広げる
希望の隣のエリアや、少し駅から離れた場所までエリアを広げて探すと、難航していた土地探しでも条件のよい土地が見つかることがあります。土地の選択は、ライフスタイルに直結します。毎日の通勤・通学の費用や時間に影響するため、なるべく生活エリア周辺で探したい方が多いです。しかし、利便性のよいエリアは人気があり価格も高くなりがちのため、エリアを広げることで土地代を抑えられるでしょう。
オープン外構仕様にする
外構は後からでも付け足しが可能なため、オープン外構をシンプルにするとコストダウンが可能です。無駄のない最低限の設備は、コストカットができるだけでなく、シンプルで生活しやすくなる特徴もあります。
まずは居住部分を完成させることが先決で、壁やフェンスは住み始めたあとでも設置が可能です。ただし、防犯面での心配も想定されるため、周辺を踏んだときに音の出るように外構に小石を敷き詰めるのがおすすめです。
太陽光発電システムの導入をしない
太陽発電システムの導入は慎重に行いましょう。電気代の節約にもなるため検討する方も多いですが、初期費用やメンテナンス費用が必要です。売電による収入にも期待できますが、ランニングコストも算出しながら検討しましょう。
トイレは1箇所にする
トイレは多いほうが便利ですが、2箇所よりも1箇所のほうが費用は抑えられます。とくに2階に水回りを配置する場合は、少し割高になります。水回りの数が多いとバタバタしがちな朝でも便利ですが、コストカットを目指したい場合は1階で1箇所に設置するがおすすめです。
注文住宅のコストを削らない方がいい項目
ここまで注文住宅のコストを抑えるポイントを紹介してきましたが、削らないほうがよい部分も多く存在します。今回は、以下の5つを紹介します。
- 断熱性・気密性
- 防犯性
- 耐震性能
- 外壁や屋根のグレード
断熱性・気密性
断熱性や気密性のような高い設備は贅沢と思う方もいますが、外気から守り快適な住宅環境を整えられます。気密性のよい住宅は効率的な暮らしが可能で、電気代の節約や冬場のヒートショックを予防できます。
防犯性
人通りや車通りなどの、住宅の周辺環境に応じた防犯設備は削りすぎないように注意しましょう。削れば削るだけコストダウンにはなりますが、不安が残る住宅では安心して暮らせません。たとえば、防犯ガラスや面格子を採用するとセキュリティ・防犯性が高くなります。住宅周りに小石を敷くなど、ちょっとした工夫を盛り込むのがポイントです。
耐震性能
地震大国でもある日本では、耐震性能の高い住宅が安心です。実際に地震で住宅が倒壊した方もいるため、耐震性能を削るのはおすすめしません。また、耐震性能の高い住宅は火災保険や地震保険にも影響します。耐震性の高い住宅と証明できれば、各費用に割引が適用されるため、ハザードマップなども確認しておくと安心です。
外壁や屋根のグレード
外壁や屋根のグレードや種類により費用は異なります。年数が経てば劣化はしますが、外兵器屋根をグレードダウンしてしまうとメンテナンス費用が高くかかる可能性があります。住宅費用を抑えられても、維持するための費用が高くなれば元も子もないため、外壁や屋根のグレードを削り過ぎるのはおすすめできません。
注文住宅のコストは極端に削るのはおすすめしない
注文住宅のコストダウンをする際に、極端にコストを削りすぎると以下の可能性が出てきます。
- 過度なコストダウンは将来的な負担に繋がる
- 必要な居住空間の確保ができなくなる
削れば削るほど、費用はコストカットできます。しかし、最低限の設備やコストをかけないと将来的な負担がかかり、最悪の場合居住できなくなる場合も想定できるのでおすすめしません。災害が年々深刻化しているため、最低限の設備にもこだわりながら費用内で住宅を実現してください。
まとめ
一生に一度の住宅づくりですが、こだわりを詰め込みすぎると費用がかさみ予算内に抑えるのが難しくなります。一方で、コストダウンに目が行きがちで削り過ぎるとメンテナンスや修繕費用がかかる可能性もあります。予算内に収めるためにも今回紹介したポイントを押さえ、可能な範囲でコストダウンを目指していきましょう。
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