はじめに
住宅の購入は、人生の中でも大きな決断のひとつです。夢のマイホーム購入で失敗しないためにも、しっかりとした計画と準備が必要です。本記事では購入する住宅の選び方や、家を手に入れるまでの具体的な流れを解説します。はじめての住宅購入で不安を感じている方は、このガイドを参考にしてスムーズに住宅を購入しましょう。
住宅購入する人がまずやること
家を購入するためにまずやるべきことは、以下の3つです。
- ポイント1:大まかな予算を決める
- ポイント2:希望条件を整理する
- ポイント3:購入の流れを押さえる
家を買うときはまず、世帯収入や住宅ローンの借り入れ可能金額から購入資金の予算を決めます。次に買いたい家のイメージをはっきりとさせるために、新築か中古なのか、一戸建てか集合住宅なのか、家の立地や間取りや広さなど、細かい条件を考えます。最後に家を購入するために必要な手続きとして、住宅ローンの申し込み方法や物件の購入申請の仕方などを把握しておきましょう。
住宅を購入する基本の流れ
マイホームを購入するには、ローンや契約について学び、自分に合った家の条件を整理する必要があります。以下では、家を買うときの流れを順番に沿って解説します。
STEP1:資金計画をする
家を買うときはまず、購入資金の予算を考えます。マイホームの購入資金は、自身の収入を基準にしましょう。住宅購入資金は、年収の5倍までが目安といわれています。年収400万円なら2,000万円から3,000万円、年収500万円なら2,500万円から4,000万円の家がおすすめです。
さらに、物件ごとの一般的な平均購入額も参考にできます。金額が高い順に注文住宅や新築マンションは5,000万円、建売住宅は4,000万円、中古の一戸建てやマンションは3,000万円ほどで買う方が多いです。
住宅ローンの借入可能額を調べる
借り入れ可能なローン金額を計算する方法は2種類あり、年収倍率か返済負担率を用います。年収倍率は年収に対するローン金額の倍率を示し、5倍から7倍までが審査に通りやすいです。たとえば、年収が500万円の場合は2,500万円から3,500万円を申請するのがおすすめです。
返済負担率とは年収に対する返済額の年間割合で、審査に通りやすい返済負担率は30%から35%以下です。つまり、年収が500万円のとき、1年間で支払う返済額が150万円から175万円になるように申請すれば、住宅ローンが組みやすいです。
頭金の額を決める
住宅ローンから借り入れる合計金額を決めたら、頭金として現金を用意します。マイホーム購入時の頭金は、物件価格の10%から20%が相場です。4,000万円の家を買う場合は、現金で400万円から800万円が必要です。
住宅購入の際に頭金を用意すると、借り入れ金額が減って返済負担が軽減されます。一括で頭金が用意できない場合は、フルローンを利用して住宅購入資金を借り入れましょう。フルローンなら住宅購入の諸費用だけを用意すればよいため、住宅の物件費用はあとから返済できます。
引っ越し代など諸費用を計算
住宅購入のための資金計画は物件費用だけでなく、購入のための手続きや引っ越し代などの諸費用も必要です。諸費用の相場は、物件価格の5%から10%です。4,000万円の家を買うときは、200万円から400万円を用意します。
諸費用の内訳は、契約書作成にかかる印紙税、土地や建物の所有権を示すための登記税、手続き代行のための司法書士報酬、不動産業者に払う仲介手数料などです。さらに、引っ越し費用や家電の新調費用も忘れずに加算しておきましょう。
STEP2:物件の種別を決める
家を買うための予算を決めたら、買いたい家の種類も具体的に決めていきましょう。家の種類は大まかに2つの基準によって分けられ、新築か中古か、一戸建てか集合住宅かを選べます。もっとも高いのは新築の一戸建てで、もっとも安いのは中古の集合住宅です。価格以外にもそれぞれ異なるメリットがあるため、比較検討して希望に合った家を選びましょう。
「新築物件」か「中古物件」か
新築住宅の最大のメリットは、だれも使っていない新品の家を手に入れられることです。さらに、最新設備を導入して高性能の家に住めたり、税制の優遇措置を受けられたりなどの利点もあります。物件価格は中古住宅より高いですが、新築住宅は一人ひとりのニーズに合った高品質な家が揃っています。
対する中古住宅のメリットは、物件価格が安い、購入する前に部屋の間取りや管理状態を確認できる、住みたいエリアが自由に選べるなどがあります。耐震性が低いなどの理由でリフォームが必要な場合もありますが、住宅購入の余った資金で新築のように改修できます。
「一戸建て住宅」か「集合住宅」か
一戸建て住宅のよいところは、家の構造や間取りや設備を自由に選べる、維持費を含めた生涯コストが低く抑えられる、住宅街に多く静かな暮らしができるなどが挙げられます。一戸建て住宅は、初期費用は高い一方、維持費は集合住宅より安いです。メンテナンスが苦でない方は、一戸建て住宅がおすすめです。
一方の集合住宅のよい点は、防犯設備が整っておりセキュリティ面が安心、共用設備が充実していて清掃や管理も不要、駅の近くなどアクセスのよい物件が多いなどです。集合住宅は一戸建て住宅のようなカスタマイズ性は低いですが、管理などの手間なく気楽に暮らせます。
STEP3:家の希望条件を整理していく
どのような家を買うか、そのために使う予算の金額を決めたら、さらに細かく希望のマイホーム像を考えていきましょう。家を買うときは、立地、家の構造や間取り、耐震性などそのほかの条件などを考える必要があります。
希望の条件をリストアップしたら優先順位をつけつつ整理して、自分の好みや暮らしやすいライフスタイルに合った家のイメージを固めましょう。
土地や環境
立地選びの際に考えたい条件としては、通勤や通学時のアクセスのよさ、地域の治安、子育てをする場合の環境などが挙げられます。また、長く住むことを考えて夫婦それぞれの実家との距離や、街の再開発の予定なども考えて決めましょう。
さらに防災面も考慮して、地盤の強度なども重視する必要もあります。地盤が弱いと家が壊れたり、自分や家族が身の危険にさらされたりするリスクが高まります。ハザードマップを見たり地盤調査を行ったりして、安全な土地であるかも確認しておきましょう。
建物の詳細
家を選ぶときに考えたい条件には、広さ、間取り、部屋数など、建物のデザイン設計も挙げられます。住宅の広さは、世帯人数と照らし合わせて決めます。最低限の広さは「10m² × 世帯人数 + 10m²」、ゆったりした広さなら「20m²~25m² × 世帯人数 + 15m²~25m²」で計算できます。
また、家の部屋数については世帯人数、ライフスタイル、将来の家族人数などにより決めましょう。夫婦2人の場合や余計な部屋が不要な場合は、1LDKで十分です。子どもや親とも暮らす場合や、仕事や趣味の部屋もほしい場合はその分の部屋数を確保しましょう。
さらに、家の間取りも将来性やライフスタイルを踏まえながら検討します。子どもの宿題を見ながら料理をしたいならカウンターキッチンを設置する、共働きで家事を時短したいから生活動線がシンプルな間取りがよいなど、快適に暮らすために必要な空間デザインを考えましょう。
その他の条件
立地や建物のデザイン以外にも、こだわりたい条件にはさまざまなものがあります。重視される条件として多いのは、日当たりのよさ、キッチンが2口コンロやIHであるかどうか、オートロックがついているか、駐車場は屋根つきか、複数台を停めるスペースはあるかなどです。
また、家の耐久性にこだわる方も多く、住宅建材の材質や地震に対する耐震等級の高さ、建築後の定期点検の内容なども大切です。一生に一度の買い物を後悔しないように、さまざまな条件を検討しましょう。
STEP4:物件の見学、業者を選ぶ
予算や希望条件の整理などの準備が終わったら、いよいよ物件や業者選びをします。中古物件を買う場合は、不動産会社の店舗や不動産情報誌やネット検索などで候補を探し、内見を行います。1日に見られるのは3件程度であることを踏まえて、スケジュールを立てましょう。
新築の家を買う場合も同様に、ネット検索などで候補を絞ります。業者ごとに家の特徴が異なるため、口コミなどを調べながら決めましょう。
STEP5:物件の申し込みをする
買いたい家が決まったら、申し込みをして購入予約をしましょう。物件申し込みの方法は、家の種類により異なります。新築マンションの申し込みは先着順が多いため、早めに申し込みましょう。物件によっては申込証拠金が必要で、2万円から10万円を預ける場合もあります。
中古マンションや一戸建ての場合は、仲介会社に買付証明書を渡すのが一般的です。これをもとに仲介会社と売主が交渉を行い、了承を得たら売り渡し承諾書をもらって売買契約へ進みます。
STEP6:住宅ローンの審査申し込みをする
買う家が決まったら、資金を用意するために住宅ローンの審査申し込みをします。まず、金融機関と住宅ローンの種類を決めます。普段から振り込みや支払いで使っている銀行だと、審査が通りやすいです。
また、ローンの種類については金利タイプや返済方法や返済期間から選べます。申し込むローンが決まったら、事前審査と本審査を受けましょう。年収や勤め先などを伝え、収入証明書類や本人確認書類などを提出します。本審査を通過して契約を結んだら、融資が行われます。
STEP7:売買契約をおこなう
物件申込みや資金の用意ができたら、売買契約に移ります。売買契約は、不動産仲介業者と売主と買主の三者合同で行います。購入申し込みから1週間から2週間を目安に、スケジュールを調整しましょう。
売買契約では、仲介業者から重要事項説明を受けます。物件の詳細や取引条件を聞き、問題がなければ契約書に署名と捺印をしてください。また、手付金や仲介手数料の支払いも行うため、資金の用意も忘れずに行いましょう。
STEP8:物件の引き渡しを受ける
売買契約や支払いが完了したら、ようやく物件が引き渡されます。中古住宅の場合は契約が終わって鍵を受けとれば、引き渡しが完了します。一方で新築の場合は内覧会があり、建物に問題がないかをハウスメーカーの担当者とチェックします。
内覧会では、間取りが図面通りか、床がきしまないか、ドアや扉の建付けに不具合がないか、壁や床に汚れや傷がないかなどを確認します。もしも瑕疵があった場合は、引き渡し前に修理してもらいましょう。
STEP9:税金の手続きをおこなう
家の引き渡しまで終わったら、最後に税金の手続きを行います。住宅ローンを利用して家を買うと、住宅ローン控除が受けられます。控除の適用条件に確定申告があるため、購入年の翌年には必ず申告をしましょう。
確定申告は毎年、2月16日から3月15日までの1か月間で行われます。必要書類は、確定申告書、マイナンバーが記載された本人確認書類、銀行口座や所得額がわかる書類、控除証明書などです。期間中に遅れずに申告できるように、時期が近づいたら書類を用意しておきましょう。
住宅を購入するまでに必要な期間
住宅を買うにはさまざまな手順を踏む必要があり、購入までにかかる期間は家の種類によって異なります。ここでは家の種類ごとに、購入までにかかる期間について解説します。
建売住宅の場合は2~3か月
建売住宅は、販売後に新築する場合は2か月から3か月、建築済みの場合はさらに早い期間での購入が可能です。どちらであっても話し合いなどに時間はかからず、購入の手続きは比較的スムーズに進む傾向にあります。
注文住宅の場合は1年程度
注文住宅は購入までにかかる期間がもっとも長く、1年ほど必要です。まず業者と仮契約をしたら、構造や間取りや設備などそれぞれの項目について細かく話し合いを重ねます。その後に本契約や工事や立ち会いを経て家が完成し、手続きをしたら入居できます。
中古住宅の場合は1か月
中古住宅は、建物そのものはあって後は手続きをするだけのため、もっとも早い1か月程度で引き渡しが行われます。ただし、リフォームが必要になることもあり、その場合はもう少し長い期間がかかる場合もあります。
まとめ
住宅購入の際にやることは主に3つに分けられ、予算決定、希望条件の整理、関連する手続き方法の把握が必要です。予算は、借り入れ可能なローン金額を年収から計算します。条件については、新築か中古、一戸建てか集合住宅かなどを大まかに決めたあとに、間取りや設備について煮詰めます。決定すべき項目が決まったら手続きがスムーズにできるように、物件の申し込み方法や住宅ローン申請に必要な書類などを事前に調べておきましょう。
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